生徒募集にお困りの皆さんはいったいどなたに生徒募集のことを相談なさいますか?
生徒募集に困っている同業者(≒仲の良い先生同士)で固まって
生徒募集について相談なさっている先生方が非常に多いと思います。
生徒募集についてどのような点で困っておられるのか?という問題点について話し合うには良いと思います。
しかし、その場のみでは打開策は得られないと思います。
成功者がひとりでもいない限り、成功例が少ない限りでは皆さんの悩みを解決できるだけのノウハウが少ないからです。

ところで・・・
生徒募集にお困りの先生方の力になって下さる存在というのは
先生方から見てどのような立場の方だと思いますか?

ご自宅で教室を開かれているならば『ご家族』が真っ先に力になってくださるはずです。
次に地域に暮らす方々、もしくはすでに教室に通われている生徒さんや保護者の皆さんです。
次に先生方の活躍を心待ちにしている楽器店の担当者や調律師さんです。
少なくとも私にとって過去に協力してくれた最大の協力者というのは上記の3つの立場の方々でした。

我が家に防音室を作ることや大きなグランドピアノ(セミコンサートグランド)を置くことを快く受け入れてくれたのは家族です。
発表会が近づくと休日返上したり時間外レッスンなどをしても何も文句を言われたことはありませんでした。
発表会やコンクールになると協力してくれたのも家族です。
きちんと『仕事』として音楽活動をしている姿を見せることで協力を得られることができました。

初期の頃は地域に暮らす方々への広告をかなりの期間、打ち出していましたので
私の教室の存在はかなり知られていたことと思いますし、
生徒募集を再開すると同時に問い合わせを多くいただいてすぐに定員になりました。
それに加えて生徒や保護者の皆さんからご紹介をいただくことがとても多かったので
私の教室は横のつながりがいくつもあるような、複数のコミュニティの集まりのような感じになっていました。
そして、楽器店とのつながりも決して忘れてはいけません。
私自身がきちんとした楽器を所有し、すぐに狂ったりしない安定した調律や調整をしてもらうためには
私自身の担当者を抱える必要がありました。
良い営業担当者と手を組むことで生徒募集に関する情報を得られたり、
時折、楽器店から生徒さんを紹介してもらう話などもありました。
また、調律師さんとの関係も大切なのです。
自分のピアノはもちろんのこと、生徒のピアノも同じ調律師さんによる調整や調律を施すことで
生徒宅のピアノのコンディションを正確に知ることができますし、
自宅と教室のピアノの違和感を最小限に抑えることも可能になりました。

指導者自身が上記のことをしっかりとやり遂げることにより
『きちんとしているピアノ教室』
このような印象を生徒や保護者に持ってもらえるようになります。
主婦の片手間や音大生のバイト・・・といった軽い見られ方ではなく、
何よりもレッスンやレッスン環境を大事にしてくれる教室や指導者であることは
生徒のレッスンには不可欠なことと思います。
これらを軽く見ているような教室であればおそらく評判などは広まらないと思います。
趣味程度のレベルが集まる教室でも、街の小さな教室でも、
きちんとしている教室であれば生徒たちもそれなりにレッスンが好きになり、
音楽や演奏そのものを楽しむようになるものです。