先日お会いした超ベテランの先生からいただいた新しい言葉です。
「結局、人は人についていく」 
これの意味わかりますか?

端的に、ピアノ教室的に表現するならば
いくら有名な音楽大学を卒業したり
数々のコンクールで輝かしい成績を残したり
海外に留学した経験を持ったとしても
その人物に魅力がなければ意味がないのと同然ということです。
素晴らしい経歴と人の性質って別物ですよね?
素晴らしい経歴=人として素晴らしい生き方をしている・・・じゃないですよね。
人としての性質なんて経歴だけで判断できるものではありません。

この「結局、人は人についていく」という言葉は
私が数年前に少し悩んでいた頃のことを話したときに
ベテラン先生から出て来た言葉なのです。

一時期、私のピアノ教室を支えるチーム体制に不安定な時期があり
その間の教室活動や生徒募集は今ひとつパッとしないものでした。
この悩みを解決するために
それまで少しの期間ですが支えてくれていたと思われる方とは距離を置き
以前、お世話になっていた方のもとへまたお世話をお願いしたいとの相談した上で
現在はほぼベストに近いサポート体制で教室運営が成り立っています。

自分自身ばかりが誰かに尽くすのではなく
相手からも尊重されて尽くされるといった
Give and Giveな関係であることにお互いが負担を感じない。
そのような関係を築くことは教室運営において重要なファクターです。
自分ひとりだけでは教室運営が大変です。
だから協力してくださる方々へ得意とする分野のサポートをお願いするのです。
それが相手の負担にならない程度に。
協力してくださる方々の横のつながりなども利用できれば
少しのことでは揺るがない教室運営体制が完成します。
小さな個人のピアノ教室でもこのようなことを心がけるのです。

「結局、人は人についていく」
この言葉は私たち指導者と生徒との関係にも当てはまります。
以前にも書きましたが
私のピアノ教室のようなごく小さな街の教室レベルですら
わざわざ電車を乗り継いで習いに来る生徒がいるのです。
結局この生徒は引っ越した先では
「ついていきたい」という気持ちにさせてくれる先生が
ひとりも見つからなかったということのようです。
この生徒は現在は受験前なのでレッスンはお休み中ですが
すでに新年度からのレッスンの申し込みをしてきました。

みなさんにもついていきたい人、おられるのではないでしょうか?
そしてみなさんについていきたい!と思っておられる生徒さんもいらっしゃるのではないでしょうか?

精神的なつながりなど目に見えない部分こそ
ピアノ教室では重要と位置付けて考えてみることで
生徒募集のことや生徒への接し方などを考える機会に繋がるのではないでしょうか。