生徒のことを書きたいと思いますが、正しくは元生徒のことです。
 
何度かこのブログでもネタにしてしまった元生徒Aの話をしたいと思います。
私は元生徒A(以下、Aちゃん)にとっての最初のピアノの先生に当たります。

Aちゃんは幼児期に教えていたのですが
その後、小学校進学と同時に少し離れた場所へ転居したため
私の教室を退会することになりました。
退会から何年か経ったある年の夏休みに私の生徒のレッスンにAちゃんがついてきました。
お友達の家に遊びに来ていた日にお友達のレッスンの日だったので・・・ということでしたが
その時に「また習いに来ていい?」とはしゃぎながら言われたことをとても覚えています。
当時習っていた先生との相性が合わないことや
ひとりで電車に乗って出かけられるようになったこともあり
私の教室へ戻ってきたいとのことでしたので快く引き受けました。
それから数年経ち、中学校の部活や塾に追われる日々に参った様子で
私のところに通うことが難しくなり近くの教室へ移りたいとの相談があり
退会して別の教室へ移りました。
ここまでは私が最近まで認識していたことでした。


しかし、最近になって突然Aちゃんから進学相談の連絡が入りました。
「音楽系の部活の推薦のある高校へ進学したいのですが・・・(省略)」との内容。
質問内容について簡単にですが説明してあげたのですがちょっと気になりました。
『相談相手が違うのではないか?』と思ったのです。
偶然にも相談をもらった次の日にAちゃんの幼馴染で私の生徒のレッスンがあったので
Aちゃんの状況について詳しく話を聞いてみたところ
「Aちゃんはあれから先生を2人くらい替えたみたいだけどダメみたいで・・・
今はレッスンに通っているのかどうか微妙」との回答でした。
その話を聞いた上でAちゃんのお宅の近くにある
私も存じ上げている受験対策をしてもらえる教室を紹介してひとまず会話を終了しました。


思春期の子のレッスンって本当に難しいと思います。
幼少期からずっと続けて通っている子たちと比べると
思春期になってからやってくる生徒というのは
なかなか本心を言ってくれなかったり信頼関係を築くまでの時間を要したり
とにかく精神的な面での折り合いをつけることが大変だと思います。
そういう意味でAちゃんはいろんな先生と合わないのかもしれません。
でも、受験に向けて音楽の専門的な要素が必要であれば
Aちゃんはある程度、レッスンに対して我慢をしなければならないかもしれません。
今、私が出来ることは何か助言を求められたときに少し助けてあげることだけです。
この先、Aちゃんがどのような道を歩んでいくのかはまだわかりませんが
またレッスンに戻ってくるようであれば受け入れてあげたいと思っています。

何か強い目標を立てたときでなければ気が合わない先生に師事することって
本当に、本当に辛くて大変なことだと思います。
目標がない状態で気の合わない先生のところへ通うのは苦痛でしかありません。
目的に応じて先生を変えることは当然あるべき方法ですが
趣味として続けるレッスンの場合は
物理的に、精神的に距離感が近い者同士でなければ両者とも苦痛かもしれませんね。